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相続税は節税できる?

2019/10/14
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相続税は節税できる?

 

 

相続税は、遺産が大きくなればなるほど税額の負担も大きくなる税金です。せっかく築いてきた財産ですので、少しでも多くご遺族に残してあげたいと思われるのは自然な考えだと思います。

 

相続税は、専門家のサポートを受け、早期に対策する事で節税することができる可能性があります。一例として、節税対策として以下のようなものが挙げられます。

 

 

①生前贈与を活用する

 

②相続時精算課税制度で収益不動産を贈与する

 

③教育資金贈与で1500万円まで非課税にする

 

④生命保険を活用する

 

⑤不動産を活用する

 

⑥広大地評価を活用する

 

⑦養子縁組をする

 

⑧居住用不動産贈与の配偶者控除を活用する

 

※一例です。節税となるかは具体的な状況によって異なります。

 

 

◎節税の問題点

 

相続税の節税方法としては、次の問題点があります。

 

①相続税の算出がわかりづらい

 

節税対策を取るか否かの前提として、そもそも相続税が発生するか否かを確認すべきです。そもそも、相続税が発生しない状況であれば、上記の節税対策を取る必要がなく、むしろコストが余計に掛かってしまう可能性があるからです。

 

ところが、相続税の算出は素人の方には難しいです。まず、相続財産を把握しなければなりません。また、相続財産を把握したら、それを評価しなければなりません。

 

財産のうち、預貯金は評価が安易にできます。しかし、財産の中には、自宅などの不動産、株式、その他の財産が含まれる事が多くあります。これらの評価は相続税を扱う専門家でなければ難しいと考えられます。

 

②節税方法の適用要件には注意が必要

 

およその相続税の見込額を算出したら、次にどの程度節税するか、どの節税方法を活用するかを検討します。ところが、節税方法には適用要件があります。これを間違うと節税とならなくなったりという事態になりかねません。

 

例えば、「生前贈与を活用する」方法を例にあげてみます。

 

資産家である父親が子供に対して、毎年110万円を贈与するケースはよく見受けられます。これは、贈与税が年間110万円まで非課税であること(贈与税が掛からない)を利用したものです。

 

例えば、子供2人に毎年110万円を10年間贈与したとします。すると、合計で2200万円を無税で子供に渡す事ができます。

 

110万円×10年×2人=2200万円

 

しかし、このようなケースでは、実質的に贈与と認められないとして相続税を課税されることが多々あります。実質的に贈与と言える為には、少なくとも次の2点に留意しなければなりません。

 

 

1.贈与契約書を作る

 

税務署に対して贈与の事実を証明する為に、贈与の都度、贈与契約書を作成します。毎年贈与するのであれば面倒でも毎年作成すべきでしょう。

 

また、作成した贈与契約書を公証役場へ持っていき、確定日付をもらっておくとその日に当該契約書が存在したことを裏付ける資料となります。(贈与契約の内容自体を証明するものではありません。)

 

この場合の贈与契約書については、相続問題に詳しい弁護士にご相談される事をおススメします。

 

 

2.銀行口座(通帳・キャッシュカード)、銀行届印は子供自身に管理させる

 

贈与契約書を作成し、実際に親の口座から子供の口座へ資金移動しても、その口座を管理しているのが親であれば実質的な贈与ではありません。このようなケースでは、例え名義が子供の口座であっても、相続財産として相続税が課税される恐れがあります。

 

なお、上記の2点において問題がない場合は、相続開始3年内の贈与は全て加算されてしまう為注意が必要です。すなわち、亡くなる前に慌てて子供に贈与しても、全て相続税にカウントされてしまう為、節税効果はありません。このように、節税効果があると思って対策を講じても、実際には課税されるという事があるので注意した方が良いでしょう。

 

 

◎相続税は税務調査に入られやすい

 

相続税については、税務署がいきなり調査にくる事があります。

 

国税庁の平成29年の発表によると、相続税の平成28年における実施調査の件数は1万2116件であり、このうち申告漏れ等の非違があった件数が9930件で、非違割合は82%にも上りました。そして、申告漏れ課税価格は3295億円(実地調査1件当たりで2720万円)となっています。

 

また、追尾税額は716億円(実地調査1件当たりで591万円)、重加算税の賦課件数は1300件という結果でした。このような状況から、税務調査は決して他人事ではなく、適切に申告しないと、いつやってきて課税されてもおかしくないと言えます。